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2016年10月23日(日)「平成28年度 自衛隊記念日 観閲式」本番。

施設科部隊の車両行進に続き、「通信科部隊」です。

偵察により得られた敵の情報を伝え、各部隊と共有するためには、
情報通信器材の存在は、現代戦において最も重要だとも言えます。

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2011年から配備が始まった、野外通信システムです。

使用時には、荷台部分のコンテナ上部から、通信アンテナを伸ばします。
指揮・統制での情報共有において、データ通信容量の増加を考えて開発されました。

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無線搬送装置1号 JMRC-C17/R-17です。

31/2tトラックに搭載されていますが、
使用時には、装置の足を伸ばして荷台から降ろします。

観閲式や火力演習などの、大きな行事で目にする機会があります。

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化学剤や生物兵器、放射能汚染に対応する「化学科部隊」です。

先頭を行進するのはNBC偵察車で、
この車両だけで「N(核兵器)・B(生物兵器)・C(化学兵器)」に対応できます。

密閉された車両で汚染地域へ進入して、物質の検知・識別します。
車両上部には、車内から遠隔操作できる、12.7mm重機関銃が搭載されています。

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化学防護車です。

化学剤と放射線の検知・識別が可能ですが、
生物兵器には対応できないため、生物偵察車が配備されました。

NBC偵察車は、この2車種の機能を併せ持っています。
化学防護車後部には、ロボットアーム(マニュピレーター)が搭載され、
車内から遠隔操作した腕により、物質を採取します。

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化学科部隊最後は、除染車3形(B)です。

31/2tトラックの荷台部分に、2500Lの水槽などを搭載しています。

化学防護車やNBC偵察車で検知した汚染地域へ進入して、
車体前部、側面、隊員携行散布銃で、除染剤を散布して無害化します。

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敵の攻撃により負傷した隊員を治療する、「衛生科部隊」です。

野外手術システムで、手術車・手術準備車・滅菌車・衛生補給車の、
4車種が1セットになり、電源車なども併せて構成されています。

本格的な開口外科手術が行え、1日に最大15人手術可能な性能です。

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負傷した隊員を戦場に進入して搬送できる、11/2t救急車です。

緊急自動車に指定されている自衛隊車両で、公道で緊急走行できます。
新型の車両は、高機動車をベースに作られています。

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食事や入浴、降下傘や天幕など、隊員を後方で支える「需品科部隊」です。

近年では、大規模災害が多く発生して、災害派遣も増えています。
屋外での炊出しや入浴支援を行っているのは、需品科部隊です。

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31/2tトラック搭載の、浄水セット逆浸透型です。

湖などの水を、揚水ポンプで汲み上げて、ろ過装置で浄化します。
ウイルスも除去して、飲料水にする事ができます。

この車両は違いますが、2型では海水も浄化する能力を持っています。

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屋外で温かい食事を作れる、野外炊具1号22型改です。

トラック牽引式で、野菜を切るカッターや炊飯器、かまど等を搭載してます。
45分以内に、最大250人分の食事を同時調理可能です。

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情報を伝達・共有する通信部隊同様に、
得られた情報を処理したり分析する「情報科部隊」も重要です。

情報科は2010年に新設された、新しい職種です。

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山などで直進する電波が遮られる場合には、衛星を使用して通信する、
衛星単一通信可搬局装置JMRC-C4です。

通信時には、後部シェルター上部のパラボラアンテナを展開します。
通信・電話・FAX・データ送信が衛星経由で行なえます。

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作業装置付き31/2tトラックには、無人機が搭載されています。
遠隔操縦観測システムFFOSです。

無人ヘリコプターに、カメラと赤外線監視装置が取り付けられています。
リアルタイムに画像や情報を送信できます。

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特科部隊に配備されていて、弾着地点の観測などを行います。

「機体番号007」のこの機体は、元々、陸上自衛隊 広報センター展示機で、
観閲式の行進のために、その展示機を使用しています。
そのてめ、この期間には広報センターから居なくなっています。

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離島防衛のため注目されている、「西部方面普通科連隊」です。

長崎の相浦駐屯地の水陸機動団を中心として、
新たな機動部隊が訓練を行っています。

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高機動車に牽引されている、偵察用ボートです。

このボートを使用して、隠密に島嶼部へ隊員が上陸します。
先行する上陸部隊の情報から、航空機や艦船で機動部隊を投入します。

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唯一の陸上自衛隊以外の車両部隊です。
「航空自衛隊 ペトリオット部隊」による行進です。

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ペトリオットの、射撃管制装置です。
内部のオペレーターにより、索敵・識別・追尾を行いコントロールします。

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イージス艦同様に無回転式のレーダー、フェーズド・アレイ・レーダーを、
搭載している、ペトリオットのレーダー装置です。

100の目標を捕捉する事が可能です。

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ペトリオットの発射機と、後方にアンテナ・マスト・グループです。

北朝鮮の弾道ミサイル警戒で、中心的に目にするのが発射機だと思います。
後方のアンテナ装置も折り畳まれてはいますが、
展開すると大きなアンテナが出てきます。

残るは、高射、特科、戦車部隊の行進です。



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